3〜6枚目は「問診票をご記入いただく前に必ずお読みください」と題し、様々な条件が書かれていました。
これは、「ドナーの方の健康を守るため、また骨髄移植もしくは末梢血幹細胞移植を受ける患者さんの安全性を高めるため」です。
後述していきますが、日本骨髄バンクでは、ドナーのことを最優先に考えています。
ドナーの意向を尊重し、健康を害することはしないーこれが絶対条件になります。
また、自らの造血機能を破壊する骨髄移植は、途中で止めるということがイコール患者の死に繋がります。
ドナーが中途半端な気持ちは、患者の生死にかかわるのです。
Ⅰ コーディネートを進められる方
(1)骨髄または末梢血幹細胞提供に健康上問題となりうる疾患や症状がない
(2)患者さんに移行する感染症がない
Ⅱ コーディネートを進められない方
(1)今回に限らず今後も提供不可(ドナー登録は取り消し)
1.悪性腫瘍(がん)、膠原病、自己免疫疾患、麻酔時に危険性の高い心臓病および不整脈、脳血管障害、悪性高熱症などの既往症がある
2.薬剤、食品による高度のアレルギー症状(血圧低下・呼吸困難、高度の薬疹)を起こしたことがある
3.角膜等の移植を受ける予定がある
などです。
(2)今回は見送りで今後は症状次第(ドナー登録は原則として保留)
1.気管支喘息:過去1年以内の発作、薬を必要とする症状がある/現在服薬中または服薬終了後1年以内
2.血圧異常:最高血圧150mmHg超、または最低血圧100mmHg超/最高血圧90mmHg未満
3.貧血:ヘモグロビン値が男性13.0g/dl未満、女性12.0g/dl未満、または造血剤服薬中
4.体重:BMI値30以上/男性45kg未満、女性40kg未満
5.妊娠・分娩:妊娠中ならびに分娩後1年以内(流産後6ヶ月以内)
6.感染症:患者に移行する感染症を持っている可能性がある
などです。
Ⅲ 面談施設について
アンケートや問診票を返送した後、問題なければ、確認検査を行います。
確認検査では、地域ごとにいる日本骨髄バンクのコーディネーターによる面談と、医師による問診・採血が行われます。
そのため、必然的に病院やクリニックで実施されます。
候補場所は近隣県も含めて予め提示されており、その中から可能な場所に◯を付けて返送します。
1.採血可能な日は、土日祝日を除く月〜金曜の午後3時頃までです。
カレンダー通りの労働者だと、休みを取らねばなりません。
2.確認検査の所要時間は1〜2時間程度です。
3.日程・施設については今後担当地区のコーディネーターと調整していただきます。
調整をスムーズにするため、複数の施設を選ぶ必要があります。
4.転居して面談施設一覧の地区と異なる場合は、転居先の地区事務局よりあらためてご案内します。
5.確認検査と採取施設は同一施設と限りませんので、ご了承ください。
後述しますが、私の場合は他県となりました。
確認検査と最終同意面談はバラバラの施設(他地区でも)でも問題ありませんが、自己血採取と入院、そして術後検診は同一施設でないといけません。
交通費は支給されますが、入院場所によっては時間が取られます。
などです。
Ⅳ ヨーロッパ諸国に滞在(居住)していた方へ
クロイツフェルトヤコブ病の感染防止のため、特定の欧州渡航歴を有する場合は、原則として骨髄提供や末梢血幹細胞提供を出来ません。
ただし、患者が感染リスクを容認する場合は、コーディネートを進めます。
Ⅴ 過去1年以内に海外渡航した方へ
マラリア感染が蔓延している地域への渡航歴がある場合は、コーディネートが中止になる場合があります。
Ⅵ コーディネート開始後の各種データの使用について
同意しないことも可能です。
Ⅶ 返信が遅れる場合
返信にお時間がかかる事情がある場合には、フリーダイヤルまでお電話ください。
(1)発送後4週間を経過しても連絡がない場合はコーディネートを終了します。
などです。
骨髄提供を心待ちにしている患者さんのためにも、早め早めの連絡や行動は骨髄提供まで必要になります。
Ⅷ ご本人の確認について
確認検査(面談)時に、コーディネーターに本人確認書類の提示が必要となります。
Ⅸ 健康上の申告のお願い
既往症や現在の健康状態などについては、正確な申告が必要です。
前述の通り、採取直前の骨髄提供中止は患者の死に繋がります。
また、ドナーに健康被害が生じても、不申告の場合は団体傷害保険が適用されない場合があります。
些細なことでも気になる場合は、コーディネーターへの相談が必要です。